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25日 2020年 06月

AI画像診断で患者さんが受けるメリット

近年複数の施設で相次いだ画像検査の見落とし問題について、

その多くは画像診断レポートの確認し忘れが原因と報道されています。

患者さんの主治医にあたる外科医や内科医は、

ご自分の専門領域である各臓器の所見についてご自身で読影・確認されます。

しかしながら、専門外の臓器や撮影範囲に偶然写りこんできた異常については、

限られた診察時間の中では確認不足となる可能性も残ります。

画像診断レポートは放射線診断専門医により作成され、

その確認不足を補う役割がありますが、

それでも現在の1検査あたり300枚超も撮影される全ての画像を

隅々までチェックする必要があります。

近年、画像診断の領域は画質の向上など目覚ましい発展を遂げており、

画像診断医の負担は増す一方です。

AI画像診断支援システムは異常所見の候補部位を自動検出し、

画像上にマークして示してくれることで見落としを防ぐだけでなく、

データを三次元的に解析して一断面からの読影ではわからない異常も知らせてくれます。

 

脳動脈瘤の診断にはMRAngiography (MRA) を用い、

それを立体的に再構成した三次元画像、

最大値投影法(Maximum Intensity Projection: MIP)画像によって細かな異常も検知します。

未破裂動脈瘤の候補をAIが自動検出した結果も踏まえ、

専門医が吟味して最終診断とすることで、

次の治療や経過観察の判断を素早くかつ正確に行うことが可能です。

 

当院では脳ドック・一般外来診療での検査ともに検査当日に専門医が患者様に直接結果説明を行います。

撮影されたばかりの画像を患者さんへお見せして異常所見について説明し、

治療や経過観察の計画について相談することになります。

即時の結果説明を行うため長時間かけて読影することは難しいという制約を伴いますが、

本システムによりスピーディーかつ正確な結果説明が今まで以上に確かなものになると考えます。

02日 2020年 06月

AI画像診断支援システムを導入しました

北村クリニックでは脳疾患を未然に予防する予防医療に力を入れています。

また一度脳卒中を起こした患者様や、

発症前に治療を開始できた患者様の脳血管障害の再発を

防ぐことに注力しています。

そのために脳神経外科神経内科医会や

近隣の先生方と協力して新しい治療にも取り組み、

動脈硬化性病変の改善に実績を積んできています。

 

脳卒中予防医療の入り口となる脳ドックにおいては、

「血管狭窄」と共に「未破裂脳動脈瘤」の発見に全力で取り組んでいます。

脳動脈瘤は破裂することでくも膜下出血の原因となります。

当院では複数の専門医によるMRI画像診断のダブルチェックを行い、

診断の精度向上に努めてまりましたが、

このたび人工知能(AI)による画像診断支援システムを導入しました。

このシステムは脳MRI画像を人工知能(AI)、

とりわけ深層学習(Deep Learning)を活用した技術によって解析し、

脳動脈瘤の疑いがある部分を自動検出します。

当クリニックでは検査全例に対してこのシステムを併用し、診断精度をさらに高め、

全ての脳卒中を未然に防止することを目指しています。

 

今後医療の分野でAIが広く導入・拡大されると考えますが、

特に画像診断や治療計画といった放射線医学分野において

特に先進的な研究、応用が進められています。

当クリニックは25年前に阪神地区で最初にMRI装置を導入した個人クリニックであり、

AIのような先端技術にも積極的に参画・臨床導入することで、

さらに高品質の医療を患者様へ提供していきたいと考えています。

12日 2020年 05月

当院の新型コロナウイルス感染対策について 〜新しい生活様式への対応〜

5月1日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の提言では、感染症への長丁場の対応を前提とした、

感染拡大を予防する新しい生活様式への移行が求められました。

また、市中感染の中では病院内および福祉施設内での集団感染や

家庭内感染が多くなってきているという分析結果も報告されています。

このような中で私たち医療機関・医療従事者にはウイルスとの長期戦を想定して、

「コロナと正しく付き合いながら質の高い医療を提供していく」ことが求められます。

私たちはウイルスを外から院内へ持ち込ませないこと、

院内感染を防いで医療の継続的な提供を守っていくことに全力で取り組んでいきたいと考えています。

兵庫県では5月末日までの緊急事態宣言の延長が決まり、

これまで受診を控えられていた患者様も受診が必要になることが予想されます。

そのような患者様にもご不安なく受診いただけるよう、

当院では以下のような感染対策を実施しています。

その他にもご不安な点がありましたら、ご遠慮なくスタッフにお尋ね下さい。

(ア) 当院では発熱や呼吸器症状など、新型コロナウィルス感染症を

疑われる方の検査、診察は行っておりません。

感染の疑いがある方は帰国者・接触者相談センター(078-322-6829)へ直接ご連絡をお願いします。

また付き添いの方も含めて上記症状がある方は、

院内感染防止の点からご来院をお控えいただくよう、お願い申し上げます。

(イ) 一般社団法人日本環境感染学会による

「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド」では、

医療従事者のウイルス曝露のリスク評価とその対応を分類しています(表1)。

当院では曝露リスクを低リスクにとどめることを最重要の目標としています。

この分類では患者さんのマスク着用がリスク低下に最も重要であり、

受診される患者様へはマスクの着用と受付での検温、手指消毒にご協力をお願いしています。

(ウ) 私たちスタッフは感染予防策を徹底しています。

マスク着用と患者様ごとの手指消毒、院内の換気を徹底しています。

休憩時、食事の際にも対面には座らないことやマスクなしでの会話は控えることを実践しています。

MRI検査では患者様が検査室を出るタイミングごとに周囲環境の消毒を徹底しています。

直接肌が触れるヘッドホンや検査寝台、検査器具(磁気コイル)などを重点的に、

学会や機器メーカーのガイドラインに沿って消毒を実施しています。

また検査中のマスク着用については撮影に影響のないものであればそのままでの検査としています。

表1. 医療従事者(注1)の曝露のリスク評価と対応 

新型コロナウイルス感染症患者と
接触したときの状況(注2)
曝露のリスク 健康観察の方法(注7)
(最後に曝露した日
から14日目まで)
無症状の医療従事者に
対する就業制限
マスクを着用している新型コロナウイルス感染症患者と長時間(注5)の濃厚接触あり(注6)
医療従事者のPPE:着用なし 中リスク 積極的 最後に暴露した日から
14日間の就業制限
医療従事者のPPE:サージカルマスク
またはN95マスクの着用なし
中リスク 積極的 最後に暴露した日から
14日間の就業制限
医療従事者のPPE:サージカルマスクは
着用しているが眼の防護なし
低リスク 自己 なし
医療従事者のPPE:ガウン
または手袋の着用なし(注3)
低リスク 自己 なし
医療従事者のPPE:推奨されている
PPEをすべて着用(N95ではなく
サージカルマスクを着用)
低リスク 自己 なし
マスクを着用していない新型コロナウイルス感染症患者と長時間(注5)の濃厚接触あり(注6)
医療従事者のPPE:着用なし 高リスク 積極的 最後に暴露した日から
14日間の就業制限
医療従事者のPPE:サージカルマスク
または N95マスクの着用なし
高リスク 積極的 最後に暴露した日から
14日間の就業制限
医療従事者の PPE:サージカルマスクは
着用しているが眼の防護なし(注4)
中リスク 積極的 最後に暴露した日から
14日間の就業制限
医療従事者の PPE:ガウン
または手袋の着用なし(注3)(注4)
低リスク 自己 なし
医療従事者のPPE:推奨されている
PPEをすべて着用(N95ではなく
サージカルマスクを着用)(注4)
低リスク 自己 なし

一般社団法人日本環境感染学会 医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2版改訂版(ver.2.1)より引用、Interim U.S. Guidance for Risk Assessment and Public Health Management of Healthcare Personnel with Potential Exposure in a Healthcare Setting to Patients with 2019 Novel Coronavirus (2019-nCoV) 2020年3月4日版をもとに作成. PPEとは個人防護具(Personal Protective Equipment)のこと.

注1 医療従事者 ここでいう医療従事者とは、医療機関で勤務するすべての職員を指す。

注2 記載されているPPE以外のPPEは着用していたと考える。例えば「眼の防護なし」とある場合は、それ以外の推奨されるPPE(マスク、手袋、ガウン)は着用していたと考える。

注3 体位変換などの広範囲の身体的接触があった場合は中リスクと判断する。

注4 医療従事者が大量のエアロゾルを生じる処置(下記)を実施した場合やこれらの処置を実施中の病室内に滞在した場合は中リスクと判断する。エアロゾルを生じる処置とは、気管挿管・抜管、NPPV装着、気管切開術、心肺蘇生、用手換気、気管支鏡検査、ネブライザー療法、誘発採痰などを指す。

注5 接触時間 ここでいう接触時間の長さは以下を目安とする。長時間:数分以上、短時間:約1〜2分

注6 濃厚接触 ここでいう濃厚接触とは以下のいずれかを指す。

a)    COVID-19 患者の約 2 メートル以内で長時間接触する(例えば、ケアを行う、または、2 メートル以内に座って話しをするなど)

b)    個人防護具を着用せずに患者の分泌物や排泄物に直接接触する(例えば、咳をかけられる、素手で使用済みのティッシュに触れるなど)

濃厚接触の有無を判断する際は、接触した時間(長いほうが曝露の可能性が高い)、患者の症状(咳がある場合は曝露の可能性が高い)、患者のマスク着用の有無(着用していれば飛沫による他者や環境の汚染を効果的に予防することができる)についても考慮する。

以下の状況では、患者のマスク着用の有無にかかわらず、医療従事者が推奨される個人防護具を着用していない場合でも低リスクと考えられる。

・受付で短時間の会話を交わした場合

・ 病室に短時間入ったが患者や分泌物/排泄物との接触がない場合

・退院直後の病室に入室した場合

患者のそばを通りかかったり、病室に入らず、患者や患者の分泌物/排泄物との接触がない場合、リスクはないと判断する。

注7 健康観察の方法

以下の二つの方法がある。いずれの場合も症状(発熱または呼吸器症状)が出現した時点で直ちに他の人から離れ(マスクがあれば着用し)、医療機関の担当部門に電話連絡のうえ受診する。

積極的:医療機関の担当部門が曝露した医療従事者に対し、発熱または呼吸器症状の有無について1日1回、電話やメール等で確認する。

自己: 曝露した医療従事者自身が業務開始前に発熱または呼吸器症状の有無を医療機関の担当部門に報告する。

 

17日 2020年 01月

温泉には脳を活性化して健康になる効果もあります

みなさんは冬至にゆず湯を楽しまれたでしょうか?

湯船に黄色いゆずがぷかぷかと浮かぶ姿はいつもより特別な

雰囲気を演出してくれますし、ゆずの香りも良くてとてもリラックスできます。

ゆず湯だけでなく、温泉に入るというのは家のお風呂に入る時とは違って

非日常な雰囲気を楽しみながら疲れを癒すことができるため、

温泉が好きという方は多くいらっしゃいます。

実は、温泉は疲れを癒す効果や肌の調子を整えるなどといった効果があるだけでなく、

脳を活性化させる効果もあるといわれています。

温泉に入ると体は表面だけでなく、芯までポカポカと温かくなります。

それだけでも随分とリラックスすることができるため、

体だけでなく脳にも良い影響があることはご想像に難くないと思いますが、

熱いお湯に浸かっていると急に良いアイディアが浮かぶということがありませんか?

脳はリラックス状態にあると創造性が引き出されるといわれていることから、

熱いお湯に浸かって身体の芯から温まってリラックスできるとともに、

脳が活性化したために閃きが起こると考えられます。

従って、何か良いアイディアがないかとずっと考えている時や、

仕事などによって脳の疲れを感じている時などは、温泉にゆっくり浸かると良いかもしれません。

また、脳の働きを良くするには良質な睡眠が大切な役割を果たすのですが、

これについても温泉はとても良い効果を発揮してくれます。

温泉でじっくり温まってから出た後は、体の深部温度がゆっくり下がっていきます。

これによって自律神経が興奮状態から鎮静状態に切り替わるため、深くて良質な眠りにつくことができます。

脳は睡眠中に記憶を定着させることや、知恵やセンスなどといった

創造性や生産性を上げるために良質な睡眠を必要とすることからも、

温泉は脳の健康を保つために効果があるといえます。

ちなみに、ここまでは温泉に焦点を当ててお話をしてきましたが、

温泉によって得られる脳に対する良い効果は、銭湯でも同様の効果を得ることができるので、

気軽に近所の銭湯に足を運んでみるのもおすすめです。

脳を健康にする質の良い睡眠を得るためには、飲酒は控えめにして、

長湯はしない方が良いでしょう。熱いお湯にじっくり浸かってしっかり体を温めてから、

水風呂に入って身体を冷まし、少し体を休めてから再び熱いお湯に入ることを何回か繰り返すと、

さらにリラックス効果を高めることができると思います。

ただ、水風呂は苦手な方もいらっしゃるので、無理をして入る必要はありません。

手首などに水をかけて体を冷ますなど、体に負担がかからない程度に

温泉を楽しむことが、体にも脳にも一番良いと思います。

26日 2019年 12月

脳のためにも睡眠は「時間」より「質」が大切です

今回は、睡眠と脳の関係をお話ししたいと思います。

昔から睡眠は平均で7時間から8時間とるようにいわれていますが、

この時間に特に根拠はなく、個人差があるように見受けられます。

10時間近くの睡眠時間が必要な人もいれば、

5時間以下の睡眠で十分という方もいらっしゃるので、

無理に7時間から8時間の睡眠をとろうとするよりも、

自分にとって体調が良い睡眠時間を取る方が大切です。

また、睡眠は身体や心の疲れをとるためのものと考えられてきましたが、

最近では脳の働きと密接な関係があることが分かってきています。

デスクワークが主であったり、休日などに一日中家にいて体は

特に疲れていなくても、夜になると眠くなるのが一般的です。

これは、身体は疲れていなくても脳が疲れをとろうとするために眠くなるのであり、

これこそが睡眠の本質であるともいわれています。

そのため、当院としても睡眠の「時間」よりも、

睡眠の「質」に気を配ってほしいと考えています。

例えば、どんなに寝ても疲れがとれないという方がいらっしゃる一方で、

短い睡眠でもスッキリ快調であるという方もいらっしゃいます。

これは睡眠の質が大きく関わっています。

睡眠は深い眠りと浅い眠りを繰り返していますが、

就寝直後は深い眠りによって脳の疲れをとり、

明け方になるにつれて浅い眠りとなり、

「そろそろ起きよう」と起床する流れになっています。

このため長く眠ったとしても、浅い眠りやうとうとと

目が覚めてしまう中途覚醒の割合が高いと睡眠の質が悪くなり、

昼間に眠気が襲ってくることや熟睡できないことが起こってしまいます。

では、睡眠の質はどうやって改善すれば良いかというと、

規則正しい生活を送ることが解決策だとされています。

人によっては朝型や夜型の方がいらっしゃいますし、

仕事などの都合で生活リズムに多少のズレが生じることもあると思いますが、

できる限り規則正しい生活を送ることで脳が睡眠の質を

コントロールできるようになっていきます。

そうなると、多少の睡眠不足はあっても深い眠りの割合がいつもより多くなり、

睡眠の不足分を補うことができるようになるため、わざわざ長く寝る必要もなくなります。

また、睡眠は記憶力とも密接な関係があります。

最近人気のユーチューバーの方などは睡眠時間が3時間や4時間であることも珍しくないようですが、

このように仕事で忙しい方はもちろん、受験生など寝る時間が惜しいという方も、

健康と効率アップのために睡眠はしっかりとっていただきたいと思います。

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