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03日 2017年 07月

VR(仮想現実)で認知症を疑似体験

テクノロジーの進化により、あらゆるものを疑似体験できる世の中になりました。

特に最近ではVR(仮想現実)の進化が著しく、

専用のゴーグルをつけることでまるでその世界に飛び込んだような体験をすることができます。

このVRはゲームなどエンターテイメント分野での利用ばかりが目立っていますが、

実は他の分野でも活用が進んでいます。

その中でも北村クリニックとして注目したいのは、認知症の疑似体験です。

認知症については決定的な治療法が確立されておらず、

しかもそれまでの人格とは別物になってしまったような症状になることもあるため、

「自分は絶対になりたくない」と思う病気の筆頭格です。

だからこそ脳ドックなど予防医療への関心が高まっているというのも、無関係ではありません。

これだけ関心が高い病気でありながら、私たちは認知症になった本人の立場になって

物事を考える機会は意外に少ないのではないでしょうか。

VRによる認知症の疑似体験は、こうした理解不足や、そこから生まれる偏見などを解消するために開発されました。

以前から認知症になったイメージを「体験」できる試みはあったのですが、

近年のVRの進化は目覚ましく、そこから生まれる疑似体験のクオリティは劇的に進歩しています。

VRだからこそ、これまでイメージできなかった認知症についてよりリアルに感じられるようになった、という声も多く聞かれます。
認知症になりたくない、という多くの人が持っている不安や意識については、これからも持っておくべきものです。

それに加えて、認知症になった人への理解はもっと深まるべきだと考えるので、こうした取り組みは意欲的だと思います。

好きで認知症になった人は誰もいないので、そんな人が少しでも暮らしやすい社会を作っていくことも、

私たち医業に携わる者に与えられた使命だと感じます。

20日 2017年 06月

「満腹中枢」の働きを知ると、ダイエットや健康づくりが見えてくる

ダイエット中の方や生活習慣病の治療をしている方などでは特にそうかも知れませんが、

一般の方にも「満腹中枢」という言葉が広く知られています。

何となく「脳の中にあるもので満腹を感じる部分」という理解をされている方が多いと思います。

これについてはおおむね正解で、脳は食べ過ぎないように体内を自然にコントロールしてくれています。

脳の中には視床下部という部分があって、満腹中枢と呼ばれる部分はこの視床下部にあります。

同じく「空腹になっているので食べなければ」という指令を出す摂食中枢(空腹中枢)も同じ視床下部にあります。

人間は食べ物を食べると、血液の中の糖分が増えます。

これは糖尿病を診断する時によく用いられる血糖値で計ることができるもので、

血糖が上昇すると脳内の満腹中枢が「エネルギー補給を十分にできた」と判断し、

それ以上の食欲を抑えるために満腹感を発信します。

人間が「お腹いっぱいになった」というのは実際に胃の中がいっぱいになったという感覚ではなく、

血糖の上昇によって満腹中枢が発しているサインのことです。

逆に、空腹になってきて血糖が減少してくると摂食中枢がエネルギー補給を指示するために空腹感を発するのです。

人間の身体は、実によくできていますね。

この満腹中枢の働きをしっかりと知っていると、

ダイエットやカロリーの摂りすぎに対する有効な対策ができるようになります。

なぜなら、満腹中枢に満腹感を感じてもらえれば食欲がなくなり、食べ過ぎるリスクを低くできるからです。

満腹中枢の働きを踏まえた上での理想的な食べ方は、

・よく噛んでゆっくり食べる
・野菜から先に食べて炭水化物を最後にする
・ストレス発散に食べ物を利用しない(やけ食いをしない)

などが挙げられます。

よく噛んでゆっくり食べることと、野菜やスープなどから先に食べることは、

糖質の多いものを食べる前に満腹中枢が食欲を抑えてくれるメリットがあります。

食べ始めてから血糖上昇まで20分程度と言われているので、最初にスープや前菜、

サラダなどから始まって時間をかけてメインディッシュに移っていくコース料理はとても理にかなったものだと言えます。

また、ストレス発散に食べ物を利用すると過食になり、

ついつい早食いになるので食べ過ぎてしまう恐れがあるので避けた方が良いということです。

脳は常に人間の身体を健康に保とうと頑張ってくれています。

そんな脳からの指令に従って全身の健康を守る生活習慣を、出来ることから始めてみましょう。

10日 2017年 06月

長期的なストレスは脳を傷つけてしまいます

うつや統合失調など、いわゆる心の病で休職をしたりする事例が多くなっています。

かつてはこうしたメンタルヘルスへの理解がほとんど行き届いておらず、

精神的にキツいからといっても「甘えているだけ」という言葉で一蹴されてきました。

しかし、今はメンタルヘルスへの関心が高まるにつれて、

心の働きが仕事や生活など人間の営みに与える影響が各方面で指摘されています。

そこまでは精神科や心療内科といった心に対する医療分野の話ですが、

実はこうした精神疾患は脳神経外科の分野でもその影響や現象が分かるようになってきています。

うつ病の原因はさまざまですが、最大の引き金になるのは慢性的、長期的なストレスです。

一時的に強いストレスを感じたとしてもそのストレス原因から離れることができれば、

人間は自然にそのダメージを修復します。

しかし、長期的なストレスが同じ原因で掛かり続けるような状態が続くと、

人間はそのストレスに負けてしまうことがあります。

これがうつ病につながるというわけですが、その時に脳の中では目に見える変化が起きています。

うつ病を発症している患者さんの脳内をMRIで撮影、観察すると、

よく見られるのが「帯状回」や「海馬」の変化です。

帯状回は感情や情動をコントロールする部分で、海馬は記憶などを司っています。

脳への直接的なダメージについてはあまり分かっていなかったことですが、

長期的なストレスが牙をむいて脳を傷つけているということが分かると、

「甘えているだけ」という誤解も解かれていくのではないかと思います。

ストレスが体に良くないというのは誰でも理解していることなのですが、

その中でも特に長期的に同じストレスが掛かり続けると脳へのダメージが懸念されるので、

ストレス発散だけでなく環境を変えるなど根本的な解決も視野に入れたストレス管理が必要になると思います。

01日 2017年 06月

高齢の糖尿病患者さんは認知症リスクが最大4倍に

糖尿病は万病も元と言われていますが、

それは認知症においても同じことが言えるということが分かってきました。

そもそも原因がよく分かっていなかった認知症ですが、

その中でも症例が多いアルツハイマー型認知症については、

脳内で起きている異変やその原因についても分かることが多くなってきているのですが、

そこでもやはり登場したのがあの病気、糖尿病です。

糖尿病患者の方にとって、「血糖値を低くすること」は至上命題です。

食事療法や運動療法などによっていかに血糖値の上昇を抑えるかが常に意識されているわけですが、

薬やインシュリン注射などをするようになると、血糖値を下げる力が強くなり、

今度は血糖値が下がり過ぎることによって起きる低血糖の心配が出てきます。

低血糖とは正常値よりも血糖値が低い、つまり血液中の血糖が少なくなる症状のことです。

人間の身体は血液中の糖分をエネルギーとして活動をしているので、その燃料が亡くなってしまうと活動できなくなります。

特にその中でも、顕著な反応をするのが脳です。

脳はブドウ糖をエネルギー源として活動しているので、

低血糖になって脳内に送られるブドウ糖が減ってしまうと脳の働きも衰えてしまいます。

いわゆる「ガス欠」の状態です。

低血糖発作によって脳の働きが弱くなり、認知症のような状態になるのは一時的なものです。ブ

ドウ糖を食べたり食事をして血糖が増えてくると脳にもエネルギーが送られるようになるので正常な状態に戻ります。

ここまでは良いのですが、こんなことが何度も起きるようになると脳にもダメージが残ってしまい、

一時的なものではない認知症が起きやすくなってしまうのです。

血糖値が上がり過ぎると合併症のリスクが高まり、

低くなりすぎると低血糖を引き金とする認知症などのリスクが高まる。

上も下も厄介な糖尿病なので、その予防があらゆる健康リスクを抑えることだということがよく分かります。

22日 2017年 05月

脳ドックの精度向上にも人工知能の時代が到来?

近年、 人工知能の話題が実に多くなりました。
人工知能自体はずいぶん前からあったのですが、
その機能が大幅に向上していることに伴って、
科学技術などの分野以外でも 「人工知能」 という言葉を
見聞きすることが本当に多くなりました。
そんな折に、 エクピクセルという東京のベンチャー企業が
「MRI の画像から脳動脈瘤を見つける人工知能を開発した」 と発表しました。
脳動脈瘤とは、 脳内の血管にできるコブのようなもので、
それが破裂することでくも膜下出血など重大な脳の病気を
引き起こすリスク因子として知られています。
現在、 この脳動脈瘤は脳ドックで MRI 撮影した画像を
医師が読影をして発見 ・ 診断しています。
MRI が出力する画像の質は以前と比べると格段に良くなっているのですが、
肝心なのはこの画像からリスク因子を発見する読影技術です。
この読影技術が脳ドックの品質を決めると言っても良い状況なので、
それを高精度で発見できる人工知能が登場したというのは、
脳ドックにおけるちょっとした事件です。
同社が開発した人工知能に MRI の画像を読み込ませると、
数秒で動脈瘤と疑われる部分を目立つように赤く表示します。
この 「数秒」 というのもポイントで、 これまで読影に
要していた時間を大幅に短縮できる可能性があります。
読影の時間を短縮できるということは、
脳ドックの結果を早く受診者の方にお伝えできるようになるので、
それも今後メリットとして意識されるようになるでしょう。
まだまだ人工知能自体が普及しておらず、
どこか SF の世界のような話ではあるのですが、
今後こういった技術が普及してくることは脳ドックの進歩、
つまり脳の予防医療進歩にとってプラスとなることを期待します。

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