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10日 2017年 06月

長期的なストレスは脳を傷つけてしまいます

うつや統合失調など、いわゆる心の病で休職をしたりする事例が多くなっています。

かつてはこうしたメンタルヘルスへの理解がほとんど行き届いておらず、

精神的にキツいからといっても「甘えているだけ」という言葉で一蹴されてきました。

しかし、今はメンタルヘルスへの関心が高まるにつれて、

心の働きが仕事や生活など人間の営みに与える影響が各方面で指摘されています。

そこまでは精神科や心療内科といった心に対する医療分野の話ですが、

実はこうした精神疾患は脳神経外科の分野でもその影響や現象が分かるようになってきています。

うつ病の原因はさまざまですが、最大の引き金になるのは慢性的、長期的なストレスです。

一時的に強いストレスを感じたとしてもそのストレス原因から離れることができれば、

人間は自然にそのダメージを修復します。

しかし、長期的なストレスが同じ原因で掛かり続けるような状態が続くと、

人間はそのストレスに負けてしまうことがあります。

これがうつ病につながるというわけですが、その時に脳の中では目に見える変化が起きています。

うつ病を発症している患者さんの脳内をMRIで撮影、観察すると、

よく見られるのが「帯状回」や「海馬」の変化です。

帯状回は感情や情動をコントロールする部分で、海馬は記憶などを司っています。

脳への直接的なダメージについてはあまり分かっていなかったことですが、

長期的なストレスが牙をむいて脳を傷つけているということが分かると、

「甘えているだけ」という誤解も解かれていくのではないかと思います。

ストレスが体に良くないというのは誰でも理解していることなのですが、

その中でも特に長期的に同じストレスが掛かり続けると脳へのダメージが懸念されるので、

ストレス発散だけでなく環境を変えるなど根本的な解決も視野に入れたストレス管理が必要になると思います。

01日 2017年 06月

高齢の糖尿病患者さんは認知症リスクが最大4倍に

糖尿病は万病も元と言われていますが、

それは認知症においても同じことが言えるということが分かってきました。

そもそも原因がよく分かっていなかった認知症ですが、

その中でも症例が多いアルツハイマー型認知症については、

脳内で起きている異変やその原因についても分かることが多くなってきているのですが、

そこでもやはり登場したのがあの病気、糖尿病です。

糖尿病患者の方にとって、「血糖値を低くすること」は至上命題です。

食事療法や運動療法などによっていかに血糖値の上昇を抑えるかが常に意識されているわけですが、

薬やインシュリン注射などをするようになると、血糖値を下げる力が強くなり、

今度は血糖値が下がり過ぎることによって起きる低血糖の心配が出てきます。

低血糖とは正常値よりも血糖値が低い、つまり血液中の血糖が少なくなる症状のことです。

人間の身体は血液中の糖分をエネルギーとして活動をしているので、その燃料が亡くなってしまうと活動できなくなります。

特にその中でも、顕著な反応をするのが脳です。

脳はブドウ糖をエネルギー源として活動しているので、

低血糖になって脳内に送られるブドウ糖が減ってしまうと脳の働きも衰えてしまいます。

いわゆる「ガス欠」の状態です。

低血糖発作によって脳の働きが弱くなり、認知症のような状態になるのは一時的なものです。ブ

ドウ糖を食べたり食事をして血糖が増えてくると脳にもエネルギーが送られるようになるので正常な状態に戻ります。

ここまでは良いのですが、こんなことが何度も起きるようになると脳にもダメージが残ってしまい、

一時的なものではない認知症が起きやすくなってしまうのです。

血糖値が上がり過ぎると合併症のリスクが高まり、

低くなりすぎると低血糖を引き金とする認知症などのリスクが高まる。

上も下も厄介な糖尿病なので、その予防があらゆる健康リスクを抑えることだということがよく分かります。

22日 2017年 05月

脳ドックの精度向上にも人工知能の時代が到来?

近年、 人工知能の話題が実に多くなりました。
人工知能自体はずいぶん前からあったのですが、
その機能が大幅に向上していることに伴って、
科学技術などの分野以外でも 「人工知能」 という言葉を
見聞きすることが本当に多くなりました。
そんな折に、 エクピクセルという東京のベンチャー企業が
「MRI の画像から脳動脈瘤を見つける人工知能を開発した」 と発表しました。
脳動脈瘤とは、 脳内の血管にできるコブのようなもので、
それが破裂することでくも膜下出血など重大な脳の病気を
引き起こすリスク因子として知られています。
現在、 この脳動脈瘤は脳ドックで MRI 撮影した画像を
医師が読影をして発見 ・ 診断しています。
MRI が出力する画像の質は以前と比べると格段に良くなっているのですが、
肝心なのはこの画像からリスク因子を発見する読影技術です。
この読影技術が脳ドックの品質を決めると言っても良い状況なので、
それを高精度で発見できる人工知能が登場したというのは、
脳ドックにおけるちょっとした事件です。
同社が開発した人工知能に MRI の画像を読み込ませると、
数秒で動脈瘤と疑われる部分を目立つように赤く表示します。
この 「数秒」 というのもポイントで、 これまで読影に
要していた時間を大幅に短縮できる可能性があります。
読影の時間を短縮できるということは、
脳ドックの結果を早く受診者の方にお伝えできるようになるので、
それも今後メリットとして意識されるようになるでしょう。
まだまだ人工知能自体が普及しておらず、
どこか SF の世界のような話ではあるのですが、
今後こういった技術が普及してくることは脳ドックの進歩、
つまり脳の予防医療進歩にとってプラスとなることを期待します。

15日 2017年 05月

自分は認知症?と気になる方のための自己診断方法

認知症が社会的に広く知られるようになって久しいですが、
それに伴って認知症に対して不安を持つ人が多くなっているのも事実です。
認知症は高齢になると発症リスクがどんどん高くなるので、
本格的な高齢化社会を迎える日本において
認知症への不安が広がるのは自然なことだと思います。
もちろん、 認知症であるかどうかの最終的な診断をするのは医師です。
認知症にはまぎらわしい症状がとても多く、
「もの忘れがひどくなった」 というだけでそれが加齢によるものなのか、
もしくは認知症の初期症状なのかを一般の方が判定するのは不可能に近いでしょう。
そこで活用したいのが、 自己診断用のチェックシートです。
高齢者向けの雑誌に付録として掲載されているものや、
ネット上に掲載されているものなど、 その種類はとても多く、
認知症に対する関心の高さを窺わせます。
最初から専門医に相談をするのが早くて確実であることは分かっていても、
まずは自分でチェックしてみたいというのは人情だと思います。
そこでご紹介したいのが、 認知症予防協会が提供している 「認知症自己診断テスト」 です。
ネットからアクセスをして、 出された質問に答えていくことで診断結果が出る仕組みになっています。
例えば全てひらがなで出題される計算問題など、
少し見ただけでは戸惑ってしまうような問題が 10 問出題され、
最後にその結果が点数で評価されます。
80 点以下の場合で不安を感じる方は医師に相談を、
と呼びかけられているので、 この結果が 80 点を下回り、
それ以外に気になることがあるという方は一度北村クリニックまでご相談ください。
※認知症予防協会 「認知症自己診断テスト」
http://test.ninchishouyobou-k.com/

06日 2017年 05月

「運転中のくも膜下出血で大事故」を防ぐための取り組み

高齢者による重大な交通事故のニュースが後を絶ちません。
高齢者という言葉自体の定義が難しいこと、それまで長らく運転を
してきたが問題がなかったという人に問題意識を持ってもらうことの難しさなど、
高齢者の交通事故問題はこれからもさらに問題が拡大・複雑化していくでしょう。
高齢者に限らず、運転中に何か突然の体調変化が起きてしまい
運転手が意識を失ってしまうと、それは運転手がいないのと同じことです。
てんかん発作や心臓発作などで起きた交通事故についても
大きく報道されたので記憶に新しいところですが、
脳の病気も意識を失う可能性が高く、重大な交通事故を招く恐れがあります。
自動車の運転中も、血圧は常に上下を繰り返しています。
ただでさえ運転中は神経がたかぶっているので若干血圧が高めになるので、
そこにヒヤッとするような場面があったり、渋滞、危険な割り込みなどによって
イライラするようなことがあると、さらに血圧は上昇します。
生活習慣病によってすでに脳内結果にダメージがあったり、
動脈瘤があるような状態でこんな血圧変化に直面したら、
ひどい場合はくも膜下出血の可能性もあります。
高齢になるにつれて血圧は自然に高くなりがちになるため、
高齢で生活習慣病を抱えている人の自動車運転には、
実は意外に高いリスクがあるのです。
北村クリニックではこの問題を社会の課題ととらえ、
一般社団法人運転従事者脳MRI健診支援機構が行っている活動を支援しています。
具体的にはMRI検査による脳のスクリーニング検査を通じて
運転中のくも膜下出血発症リスクを察知し、突然死とそこから引き起こされる重大事故を予防します。
突然起きる脳の病気と交通事故は、どちらも不幸しか招きません。
その両方が組み合わされてしまうとさらに大きな不幸を招くことになるので、
北村クリニックは医療からのアプローチで安心できる交通社会の実現に協力しています。

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